~定年後研究所News Letter
 定年後研究所と星和ビジネスリンクは、「日本の人事部 HRカンファレンス2022‐春-」において「70歳就業時代に必要なキャリア自律とは~大手企業の具体取組事例から考える~」をテーマにオンラインセミナーを開催いたしました。
 本号では、セミナーの中で行われたアンケートの結果を交えながら、中高年層(社員)活性化施策の実施状況とキャリア自律への取組みについてお伝えします。


[1]改正高年齢者雇用安定法への対応状況
「既に実施 16.7%」「具体案を検討中 28.6%」
 「改正高年齢者雇用安定法」への対応について、アンケートに回答いただいたうち特に「具体案を検討中(28.6%)」が前回調査時(2021年秋)より増加しており、「既に実施(16.7%)」と併せ、約半数近くの企業が何らかの対応を実施・検討している状況となっています。

具体対応策は「再雇用制度の延長(48.4%)」「定年延長(22.6%)」の順で多い
 「改正高年齢者雇用安定法」への具体的対応策については「再雇用制度の延長(48.4%)」「定年延長(22.6%)」の順で多く、新たに創業支援措置として設けられた「社会貢献活動」を推進している企業は現段階ではわずかな割合にとどまっています。

[2]「キャリア研修・面談」の実施状況

ミドル・シニア層を対象としたキャリア研修の実施は41.9%、キャリア面談の実施は39.5%
 中高年社員の活性化策として「キャリア研修」を実施している企業は、全体の4割強(41.9%)が「既に実施している」と回答しています。
また、4割程度(39.5%)が「検討中」と回答。また「キャリア面談」については、「既に実施している」「検討中」と回答した企業がともに39.5%という結果が得られました。

[3]中高年層(社員)のキャリア自律に関する状況
「キャリア自律を重視している企業(65.3%)」はミドル・シニアへの諸支援策にも積極的
 「キャリア自律を重視している」と回答した企業は6割強(65.3%)にもなっており、全体として「キャリア研修」「キャリア面談」「副業・兼業の解禁」及び「社外転進支援策」等を実施している割合が高い傾向にあります。
一方で、「キャリア自律については重視していない」「どちらでもない」と回答した企業(34.6%)は、前掲の諸施策がほとんど実施されていません。

 今回のセミナーにご参加いただいた企業人事の皆さんへのアンケート結果は以上です。
昨今の就業期間の長期化やVUCA時代における前例踏襲主義の限界などを背景に、従業員に「キャリア自律」を促す企業の取組みは拡がりつつあるといえるのではないでしょうか。
とはいえ、これまでメンバーシップ型雇用の中で、受け身のキャリアを積み上げてきた中高年社員は、自らキャリアを作り上げることを意味する「キャリア自律」に対してある種の戸惑いを感じていることも確かであることから、雇用主体である企業が今後、人事制度・運用面の見直しとともに、当該社員の「意識変容」を求める仕組みもより一層重要になってくるのではないでしょうか。

キャリア自律を促す「キャリア羅針盤」
 星和ビジネスリンクでは、定年後研究所の総合監修により、中高年層(社員)のためのキャリア自律支援を目的とした「キャリア羅針盤」を開発しました。
「キャリア羅針盤」の最大の特徴はセルフラーニングにより、受講者が自ら考え、気付きを得る「自律型」の学習プログラムであることです。
旧来の集合研修とちがい、受講者は時と場所を選ぶことなくマイペースで学習を進めることができます。
「キャリア羅針盤」単体での研修のほか、集合研修の学習効果を高めるための集合研修前後に受講するブースター教材として多くの大手企業様にご活用いただいています。

アンケート結果の一部がこちらからダウンロードしていただけます。


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