前回(10月27日)ご紹介しました、介護離職を減らすための企業支援では、

(1)経営層と管理職が介護支援制度と介護の現状を正しく理解する。
(2)介護従事者が不利益を被ることなく相談できる体制を作り出す。
(3)介護に従事している従業員のフォローアップをチームとして行う体制を作る。



これらを、できる限り短期間に実行に移す必要があることをお伝えしました。
本号では、介護に関する基礎知識と職場での取り組みを効果的に学ぶことができる「キャリア羅針盤『幸せな介護』」を紹介させていただきます。

介護は「本人」「あなた」「家族」「会社」「地域」を巻き込んだチームプレーです
「介護」というと、子やその配偶者が大きな負担を抱えながらゴールの見えない戦いを展開する場面を想像する方が多いのではないでしょうか?

実際、「介護」は子や子の配偶者が負担することが多く(75.3%)、彼・彼女らの65%以上が働く世代(40~60代)であることが分かっています(2019年 厚生労働省「国民生活基礎調査の概況 介護の状況」)。

「介護」は、家族が自治体の支援を受けながら行うのが基本ですが、働く世代が「介護」を担う以上「職場」の支援は必須です。

「介護」は突然始まります。会社の中枢で活躍しているベテラン社員が、急に職場から姿を消してしまう事態を回避するのは、組織にとって、「重要課題」のひとつと言えるのではないでしょうか?


要介護者等との続柄別主な介護者の構成割合


eラーニングは、職場内で介護従事者へのサポート意識を醸成するのに適している
組織による介護者へのサポートを実のあるものとするためには、マネジメントが必要です。
管理職には「介護支援制度の把握」「部下との良好な関係づくり」「サポートチームの構築とそのマネジメント」が特に強く求められます。

一方、従業員の側は「介護」に関する基礎知識の習得や、家族や親が「要介護状態」になったときに備えて家族と話し合いをしておくことが必要です。

これをやっておくだけで、「介護を受ける人」と「介護者」、そして「介護者」が在籍する職場とその同僚の負担が大きく軽減されます。

日常、「介護」について学ぶ機会はそれほど多くありません。
特に、「介護」に従事している部下・同僚への接し方、サポートチームの組織・運営は殆どの人が未経験なのではないでしょうか。他方、実際に家族の「介護」に臨む人の多くは、何をするのか、どこに相談するべきなのかも知らないことが多いようです。

「年齢」や「立場」、「家庭環境」などで、感じられる負担や責任が異なる「介護問題」を包括的に学習するには、eラーニングが最適だと我々は考えています。

eラーニングであれば、時間、場所に制限はなく、個人の必要に応じて学習し理解を深めることができます。

キャリア羅針盤「幸せな介護」の特徴
「キャリア羅針盤」は、中高年社員のキャリア開発・自律に必要な気づきと学びを得るためのeラーニング教材です。

「介護」の基本と心構えについて学ぶことができる『幸せな介護』は、「キャリア羅針盤」(8コンテンツ)の中のひとつです。

「介護離職」を防ぎ、「介護を受ける人」、「介護者」双方の人生の質を高めるために必要な「知識」「制度」「日頃の準備」や「心構え」「家族や職場とのかかわり方」を短期間で実践的に学ぶことができます。

コンテンツ内で会社独自の支援制度などを従業員に周知するためのカスタマイズを行うこともできます。

キャリア羅針盤「幸せな介護」受講者の声
「幸せな介護」をリリースする前に、モニターとして開発にご協力いただいた企業様にアンケートを実施したところ、受講者の83%の方から好意的なご回答をいただきました。


キャリア羅針盤『幸せな介護』」受講後アンケート結果


受講いただいた方の感想を一部案紹介させていただきます。

・介護の何が具体的に大変なのかなど介護従事者の心情や、寄り添い方が理解できる気がする。
・介護が始まる前に学ぶ機会があったら、あんなにバタバタしなかったのにと残念な気持ちになりました。
・事が起こった時の手順を実践的に学ぶことができた。
・「準備」「実践」の順だけでなく、心構えひとつで、生活の質を向上させることができることを学ぶことができた。



今後、ますます活躍が期待される中高年社員が、安心して自分自身の将来の準備をするために「介護」の不安を緩和・払拭するのは、経営上の「重要課題」のひとつです。

こちらから、「キャリア羅針盤『幸せな介護』」のイントロダクション部分をご覧いただくことができます。
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