『定年NEXT』~24人のロールモデルに学ぶ「自走人生」の築き方~
「一般社団法人定年後研究所」所長 池口武志がセカンドキャリアをたくましく切り拓いて活躍している24人を取材。その活躍と思いを綴った書籍『定年NEXT』が出版の運びとなりました。 本号「定年後研究所News Letter(特別号)」では、刊行の意図と内容を紹介させていただきます。 |
『定年NEXT』刊行の意図とタイトルに込めた思い
職業寿命の長期化に伴い、多くの会社員にとって、定年は、職業生活からの引退ではなく、新たなキャリア人生への節目・出発点へと変貌を遂げています。
それが、この本のタイトル「定年NEXT」に込めた意味合いです。
また、定年後の新たなキャリア人生充実の前提とも言える「中高齢期でのキャリア自律」の重要性を唱える企業の声は大きくなってきています。
しかしながら、新卒入社した企業で、長年にわたって受け身のキャリア選択を重ねてきた中高年会社員にとって、将来のキャリアビジョンを主体的に描くことには戸惑いの声も数多く聞かれるところです。
「一般社団法人定年後研究所」では、メンバーシップ型雇用のもと、受け身のキャリア形成をしながらも、中高年齢期以降は自身のキャリアを主体的に切り拓き、生き生きとした「自走人生」を歩んでいる多くのビジネスパーソンにお話を伺ってきました。
彼ら、彼女らは、なぜ自律的なキャリア人生を歩めているのか?
何かきっかけや転機になったことはあるのか?
共通したリソースや特徴は存在するのか?
筆者も同世代の一員として共感を覚えながら取材を進めてきました。
この本でご紹介する24人は、中高齢期にキャリアチェンジを果した方もいれば、同じ会社で活躍を続ける方もいます。
地方やNPO、中小企業に転身されご活躍の方や、独立起業された方もいます。
筆を進めるうちに、多彩な24通りの生き方の中に、ある共通点を見出すことができました。
24人は、それぞれ異なる立場や役割でありながら、共通して、「人と人とを、組織と組織とを繋ぐ行動」で、新しい付加価値を創造されています。
筆者は彼ら、彼女らのようにご活躍される方々を「リエゾン(繋ぐ)シニア」と命名しました。
これまで誰も経験したことがない「70歳現役社会」が現実味を増していくなかで、本書をきっかけに、等身大のロールモデルを見つけて、充実した「定年NEXT」を実現していただければ幸いです。
『定年NEXT』の内容を少しだけ紹介
本書は、筆者が生き生きとした「自走人生」を歩まれる24人のミドル・シニアを取材し、
・現在に行きつくまでのキャリア人生の軌跡
・中高齢期に訪れた転機の乗り越え方
・絶えない情熱を注ぐモチベーションの源泉
・後進への生き方のアドバイス
などを熱く語っていただいています。
経験豊かで、人間的にも成熟したミドル・シニアが、それまでとは舞台や環境を変えて、地方の農家支援の現場で、子育て支援の現場で、企業とNPOを繋ぐ現場で、障がい者雇用のサポート現場で、そして愛する会社のDNAを後進に繋ぐ現場などで、「不可欠な存在」として活躍を続ける姿や心の内を描いた本です。
本書の前置き部分では、中高年会社員を巡る環境変化を受けて、企業人事の中高年社員活性化に向けた取組事例の紹介や、国の政策動向を概観しました。
また、最終章では、高齢者雇用の旗振り役である「厚生労働省 高齢者雇用対策課」の野﨑課長に、自らの副業体験を通じた働き方の変革、仕事の意味合い、高齢者就業の理想を語っていただいています。
プロローグ | 「定年NEXT」とは何か? | |
第1章 | 期待と不安が交差する「70歳就業時代」の到来 | |
第2章 | 転機を乗り越えて」新たな世界で輝く不可欠な存在に | |
第3章 | 「誰かのために」奔走する、繋ぐミドル・シニア | |
第4章 | 「地方のために」自らの蓄積を還元する | |
第5章 | 企業を支える「社内リエゾンシニア」 | |
第6章 | 自分だけのリエゾンシニア」になってみませんか? | |
第7章 | 特別対談 厚生労働省職業安定局高齢者雇用対策課長 野﨑伸一氏に聞く |
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「働くシニアと企業のこれから~自らの副業体験で見えてきたこと~」 |
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